「回想電車」赤川次郎

夏の文庫本フェアの棚にあったので手に取った。短編集。筆者自身会社員だった経験からか、サラリーマンの話が多い。仕事に追われる毎日のなか、ふっと妄想にふける感じがリアル。本の最後に収録されている、表題作でもある「回想電車」がとてもよい。電車の中で揺れる思い出が切なく、ラストを飾るにふさわしい作品。