「イレイザーヘッド」デヴィッド・リンチ
不気味な映画が見たいなーと思い、(Wikipediaによると)カルト映画として名高いこちらを鑑賞。デヴィッド・リンチ監督の映画学校の卒業制作の作品。一応あらすじとしては、主人公である男の元彼女?メアリーが奇形児を出産し、この世話を2人ですることになるも、メアリーはストレスにより実家に帰ってしまう。残された男は義務として世話をするも、次第にストレスが溜まっていく。そんなある日、向かいの部屋の女と一夜の関係を持つも、女が他の男とも寝ていることを目の当たりにして絶望する。そして最後には奇形児をハサミで刺し殺してしまう。という話である。
タイトルである「イレイザーヘッド」とは、消しゴム付き鉛筆のことらしい。作品中で男の悪夢?として、自分の生首を原料に消しゴム鉛筆が生産される場面がある。ストーリーには直接に影響を及ぼしていないこのシーンだが、これがタイトルになっている以上大きな意味を持っているのだろう。私は、男が自分の存在の軽さを実感し、消えていく自分を感じた、ということでひとまず理解している。
その他にも謎めいたモチーフとしては、
- メアリーとその母親がいきなり発作?を起こす
- 台所で座っているおばあさんが全く動かない
- 食事で、股ぐらから血を噴き出すチキン(おそらく奇形児の出産を意味している?)
- 男の部屋にある、祭壇のような観音開きの棚(神聖な場所?)
- そこに祀った、男が大事そうに持っていたナメクジのような生物
- ベッドサイドにある土に突き刺した木の枝 (斬新な生け方です。。)
- 脳髄の長い芋虫みたいなもの
- 歌うおたふくみたいな女の人 (理想の女性なのか?)
がある。
あと、冒頭などで「穴」から出たり入ったりするイメージが頻繁に写しだされる。これはやはり出産と関係するんだろうな。うーん。ひとつひとつに意味を持たせること自体適切なことなのかも分からない。誰か解説してる人いないかな。ちなみに友人と鑑賞したのですが、彼はすごくつまんなそうでした...
<補足>
作家の乙一さんが、世界で一番おもしろいと思ってらっしゃるのがこの作品だそうです。